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だし汁の取り方 美味しさの秘密

だし汁の取り方

◇削り節の使用量
昔からだし取りの削り節の量は、一升に20匁や一斗に1kgと言われています。
現在は1斗に800g前後(もり汁用)使用されております。
業務用店では、もり汁・かけ汁によって削り節の量と煮出し時間が違います。
一般家庭では、1㍑(1000cc)で30g前後が目安です。
◇うす削りのだし取り
うす削りは沸騰したお湯(1000cc)に20~40gの削り節を
入れ、90~95℃位で1~2分煮出して火を止めて、削り節が沈
んでからしずかに漉してください。
又、沸騰したお湯に削り節を入れて直ぐに火を止めて、削り節が沈
んでから漉す方法もあります。
浮いたアクは丁寧に取ってください。
 
◇厚削りのだし取り
厚削りは業務用店様が長く煮出す為、煮出し時間の違いで削りの
厚さが異なります。中削り・中厚削り・厚削り等があります。
〇 もり汁(冷)用は水18リットルに削り節800g
〇 かけ汁(温)用は水18リットルに削り節400g
沸騰したお湯に削り節を入れ雑味を飛ばすため1~2分
沸騰させ、その後は温度90~95℃位で浮いたアクを
丁寧に取りながら煮出してください。
◇厚さの違いで煮出し時間が違う
・中削り・・15分、中厚削り・・20~25分、
 厚削り・・45~60分以上 (当社製品比)

◇ご家庭で中厚・厚削り等でのだし取りの目安
○ 濃いだし汁(ざる汁等) ・・・水の量に対して削りは 4.5%
○ 普通だし汁(みそ汁鍋汁等)・・水の量に対して削りは 2.2% 

美味しさの秘密

焙乾、カビ付けから生まれる削り節のおいしさ

焙乾とは、なまり節を煙でいぶし乾燥させる燻製方法です。燻した時に、広葉樹のなら、かしくぬぎ等のやわらかい独特の香りが付き、同時に魚臭を消します。

カビ付けはコウジカビ属の優良カビによって、節内部の水分を吸い出し均一に乾燥させる事ができる、魚臭やだし汁の濁りの原因となる脂肪がリパーゼ(脂肪分解酵素)によって分解されます。

カビ付けにより中性脂肪が急激に減る反面遊離脂肪酸が増加することでカビ付け節のだし汁が清澄になり、さらにカビによるタンパク分解でアミノ酸を生成し旨みを増します。

削 り 節 の 旨 み の 正 体

うまみの主役はイノシン酸、これは魚のもつアルデノシン3リン(ATP)が分解されて出来る核酸関連物質です。これにアデニル酸やグルタミン酸、さらに遊離アミノ酸、脂質、グリコーゲンなどの相乗効果で全体の味を引き立てあっています。又90種近くに及ぶ芳香成分はうま味を引き立て、強く感じさせる作用があるといわれています。

このように削り節のうま味には非常に多くの呈味、芳香成分が関わっているため、単一の化学調味料では決して得られないバランスの良い香りと味やコクの深さがあります。

栄養の宝庫

高 タ ン パ ク 、低 脂 肪 食 品

削り節は製造工程においてタンパク質が3~4倍に凝縮され、100g当たり70g~80gも含まれる様になります。一方脂質の少ない原料を使用するので100g当たりかつおで3gと低脂質で他の削り節でも6g~10gです。

その脂質は成人予防に効果的な高度不飽和脂肪酸が多く含まれています。

成人予防を心がける人、嗜好の面でもさっぱりしたものを求める傾向が見られます、高タンパク、低脂質の削り節はまさにこれらのニーズにマッチした食品と言えます。

健 康 づ く り と 必 須 ア ミ ノ 酸

削り節に含まれるアミノ酸の種類は30種にもおよびます。体内で合成できずにどうしても外から摂取しなけらばならない必須アミノ酸はすべて含みます。

乳幼児に欠かせないヒスチジンの含有量が高いのも特徴です。遊離アミノ酸も豊富です、このうち血中コレストロール値を下げ、血圧を正常に保つ働きのあるタウリンも含まれています。お子様からお年寄り、成人病でお悩みの方々にも安心して召し上がっていただきたい健康保健食品でうま味のもとであるイノシン酸は核酸食として注目されています。

カ ル シ ウ ム 不 足 を 解 消

カルシウムは骨や歯の形成はもとより精神の安定や血圧その他もろもろの生理機能に重要な役割を果たしていると言われています、日本型食生活というと、栄養バランスが理想的で今や欧米人のお手本となっていますが唯一の欠点は慢性的なカルシウム不足です。いわし削り等には100g当たり2000mg以上他の削り節も筋肉中に30~40mgとカルシウム含有量が高く良い補給源です。

カルシウムはだしの中によく溶けだし、ビタミンB郡やE郡も豊富です。

削 り 節 の 保 存 方 法

削り節の大敵は湿気と直射日光です、湿気を吸うとカビが生えたり害虫が付きます、直射日光にさらされると変色し風味が落ちます。開封前は不活性ガス充填や脱酸素剤で包装してますが開封後はなるべく早く使い切る事が何よりです。

  開封後の保存方法は袋から出来るだけ空気を除き、冷蔵庫か冷凍庫 で保存してください。冷凍庫で保存しても削り節類は凍りませんので良い保存方法です。
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