本文へ移動

削り節の豆知識

【削り節の豆知識】

 
◎鰹節は日本古来の天然調味料
 
みそやしょうゆなど、日本の伝統食品と思われるものでも、その殆どは中国や朝鮮半島から伝来した物です。 生粋の国産と誇れるものが鰹節です。
 
原料のかつおは日本近海に大量に回遊するため、縄文時代から日本人の大切な食糧源でした。漁期が春から夏と、高温期で腐敗が早かったため、もともと干物にして保存性を高めていました。かつおの干物は大変堅かったのでしょう「堅魚」と名付けられ、この名は古事記にも載っております。原料魚「かつお」の名は堅魚がつまった物だと言われてます。
 
かつおは素干し、焼き干し、煮干しの段階を経て、現在の鰹節の製造法である「煙で燻す方法」さらに今日でいうバイオテクノロジーノ手法を使ったカビ付け法を発明しました。
冷凍保存などがなかった頃の先人達が、これらの加工法を駆使して保存性を高め、生の魚にはない風味を生み出したことは驚くべきことです。
 
このように、鰹節は日本人によって発見され、日本人によって改良され、そして現在でも広く使われている日本古来の伝統食品です。
 
酸化防止剤、防腐剤、着色料などは一切使用されていない安心して使える天然調味料です。

削り方のいろいろ

削り節は素材をいかすだし汁を取るために、いろいろな削り方や削りの厚さの違いがあります。
うす削り削り刃で厚みを0.2ミリ以下の薄片状に削ったもの、短時間の煮出しで香りの高いだし汁が取れます。和食のお店やご家庭で使用されます。
厚削り削り刃で厚みを0.2ミリ以上の厚片状に削ったもの、厚さによって中削り、中厚削り、厚削りと呼び名があります、削りの厚さで煮出す時間が違います。
糸けずり一定の間隔に溝のある削り刃で糸状に削ったもの料理の飾りに使用され、高級食材。
ソフト、マイルド、帯削り削り節は、肉の繊維に沿って削るのに対して繊維に直角に薄片状に削ったものおひたしや豆腐等にふりかけるように使用される。

鰹夫婦節(祝い事)

鰹節の縁起は、古来から神社の神明造りに見られる「堅魚木」にちなむものと、戦国大名の北条氏綱が、かつおに「勝つ魚」を、鰹節に「鰹男武士」の字をあてて戦勝祝いに用いたのが有名です。かつおぶしはその形や語感のよさから縁起の良い贈り物とされています。たとえば三枚におろして造った鰹節が亀に似ていることで「亀節」と名付け長生きの鶴亀にちなんで長寿のお祝いに、又かつおの背肉から作った「雄節」と腹肉から作った「雌節」を合わせて夫婦一対になるという意味で「鰹夫婦節」とよばれ古くかつおのことを松魚と呼んだところから、めでたい松竹梅にあやかり結納品や結婚式の引き出物に使われます。
現在では「鰹節」の風味をそのままガス充填パックした削り節やだしパックがお見舞いや、お中元、お歳暮、仏事の贈答品としてご利用されております。

鰹節産地の『かつおのぼり』

鹿児島県枕崎市は鰹節(削り原料)の生産地で、5月5日の子供の日には「鯉のぼり」ではなく『鰹のぼり』が揚げられ街中で節句のお祝いをします。
鰹節産地では漁船と乗組員が絶対条件だった昔は男児の誕生を街中が祝ったと思われます。
 
TOPへ戻る